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最後の手紙

最後の手紙
著者 アントニエッタ・パストーレ 著
関口 英子/横山 千里 訳
価格 2,090円(税込)
発売日 2019年8月23日
判型 四六判
製本 上製
頁数 208頁
ISBN 978-4-7505-1601-1
Cコード C0097

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内容紹介

別れがつらいのは、それだけ多くのものを 受け取ったから

別れた夫の思い出のみを胸に戦後を生きた女性。
その遺品の手紙が語り出す、悲しい真実とは。
イタリア人の目を通して描く、実話に基づいた「原爆と戦争」の傷跡――

日本人男性と結婚したイタリア人の著者は、結婚の挨拶に広島を訪れた。
義理の叔母ゆり子と話すうち、別れた夫を想い続けるゆり子に興味をひかれていく。深く愛し合っていたふたりは、なぜ引き裂かれてしまったのか。

村上春樹作品の翻訳者が綴った感涙のノンフィクション・ノベル

「二人の悲劇を歴史のせいにするのは、虫が良すぎる事だと分かっています。ですが、幸せになる事は、強い人間だけに与えられた権利なのでしょうか。」
(本文より)

【書評・メディア情報】
■西日本新聞(9月21日)/書評(八木寧子氏・文芸批評家)
■神戸新聞(11月17日)/ヨミゴロです
■大分合同新聞(11月17日)/記者のおすすめ
■東奥日報(11月24日)/おすすめの1冊
■山形新聞(11月24日)/記者のおすすめ
■中國新聞(11月24日)/話題の一冊
■山陽新聞(12月1日)/気になる一冊
2020年
■産経新聞(3月7日)/書評(ホラン千秋氏・キャスター、タレント)
■静岡新聞(3月15日)/気になる本

著者紹介

アントニエッタ・パストーレ(Antonietta Pastore)
1946年、イタリアのトリノに生まれる。ジュネーヴ大学でジャン・ピアジェの指導のもと教育心理学部を卒業後、パリのソルボンヌ大学で修士課程を修了。ジョルジュ・ポンピドゥー国立芸術文化センターで働いたのち77年に来日、大阪外国語大学イタリア語学科の客員教授を務める。93年にイタリアに帰国し、以来、日本文学の翻訳・紹介に精力的に携わる傍ら、執筆活動もおこなっている。村上春樹の多くの作品をはじめ、夏目漱石、安部公房、井上靖、中上健次、池澤夏樹、桐野夏生、川上弘美など、名だたる作家の作品を次々に翻訳。イタリアにおける日本文学翻訳の第一人者として定評がある。2017年には村上春樹著『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』の翻訳で、第21回野間文芸翻訳賞を受賞。
初めての小説となる本書(原題:Mia amata Yuriko〔愛しいゆり子へ〕)のほかに、エッセイ集「女たちの日本で」(Nel Giappone delle donne)、「畳のうえの軽やかな足どり」(Leggero il passo sui tatami)などの著作がある。

関口英子(せきぐち・えいこ)
埼玉県生まれ。大阪外国語大学イタリア語学科卒業。翻訳家。おもな訳書にR・サヴィアーノ『コカイン ゼロゼロゼロ』(河出書房新社)、I・カルヴィーノ『最後に鴉がやってくる』(国書刊行会)、P・コニェッティ『帰れない山』(新潮社)などがある。

横山千里(よこやま・ちさと)
大阪府生まれ。大阪外国語大学イタリア語学科卒業。イタリア語指導と翻訳にも携わる。おもな訳書にヴィヴィアナ・マッツァ『武器より一冊の本をください 少女マララ・ユスフザイの祈り』(金の星社)など、著書には『やさしいイタリア語』(創育)がある。

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