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絡まり合う生命 人間を超えた人類学
著者 | 奥野 克巳 |
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価格 | 2,200円(税込) |
発売日 | 2021年12月23日 |
判型 | 四六判 |
製本 | 上製 |
頁数 | 376頁 |
ISBN | 978-4-7505-1724-7 |
Cコード | C0010 |
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内容紹介
もうすぐ絶滅する人類のために
狩猟に疲れ、ボルネオの闇夜の森で微睡(まどろ)む人類学者は、寝袋を這うアリたちの足音を確かに聴き、自分がアリの世界の一員となったと感じる……。
「この世界は人間だけのものではない」という深い実感から出発し、動物、死者、そして生命そのものへと向かう全く新しい人類学の探求が幕を開ける。
ボルネオの森から、多種的世界とアニミズムを経て、「生命とは何か」という根源的な問いへ。
インゴルド、コーン『森は考える』、ウィラースレフ『ソウル・ハンターズ』、アナ・チン『マツタケ』ら最新の人類学の議論を積極的に吸収しつつ、人類学の新たな可能性が展開される。
――世界の覇者を自認してあらゆるものを食い尽くし、絶滅の淵に立つ人類に、世界観の更新を迫る、壮大な「来たるべき人類学」の構想。
【目次】
序論 平地における完全なる敗者
第1部 アニマルズ
■第1章 鳥たち
■第2章 リーフモンキーの救命鳥
■第3章 2でなく3、 そして4
■第4章 ネコと踊るワルツ
第2部 スピーシーズ
■第5章 多種で考える――マルチスピーシーズ民族誌の野望
■第6章 明るい人新世、暗い人新世
■第7章 人間以上の世界の病原体
■第8章 菌から地球外生命体まで
第3部 アニミズム
■第9章 人間だけが地球の主人ではない
■第10章 科学を凌ぐ生の詩学
■第11章 ぬいぐるみとの対話
第4部 ライフ
■第12章 考える森
■第12章補論 考える、生きる
■第13章 記号生命
■第14章 バイオソーシャル・ビカミングス――ティム・インゴルドは進化をどう捉え、どう超えたか
■終章 人類の残された耐用年数――厚い記述と薄い記述をめぐって
■あとがき
■参考文献
【おすすめの〈人類学の本〉】
■奥野克巳『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと』
ボルネオの狩猟採集民「プナン」の言葉には感謝も謝罪も反省もない――〈これは一体なんなのか〉。我々の「当たり前」を思いっきりひっくり返す人類学の楽しさに満ちたエッセイ!
■奥野克巳『モノも石も死者も生きている世界の民から人類学者が教わったこと』
こんまり、ナウシカ、川上弘美、西田幾多郎、ベルクソン、そして仏教まで。
現代人の精神に眠るアニミズムを掘り起こし、「人間的なるもの」の最果てを目指す。
■ティム・インゴルド『人類学とは何か』(奥野克巳、宮崎幸子訳)
「他者と“ともに”学ぶこと」――現代思想、アートをはじめ、ジャンルを超えた影響と挑発をあたえつづけるティム・インゴルド。世界の知をリードする巨人が語る、人類学と人類の未来とは。
【書評・メディア情報】
■毎日新聞(1月22日)/書評(伊藤亜紗氏・東京工業大学教授)
■図書新聞(2月12日号)/鼎談(奥野克巳×近藤祉秋×結城正美)
■日本経済新聞(3月5日)/書評(今福龍太氏・文化人類学者)
■秋田魁新報(3月5日)/書評(大石高典氏・東京外国語大学准教授)
■中國新聞・下野新聞(3月6日)/書評(大石高典氏・東京外国語大学准教授)
■神戸新聞・京都新聞(3月12日)/書評(大石高典氏・東京外国語大学准教授)
■岩手日報・徳島新聞(3月13日)/書評(大石高典氏・東京外国語大学准教授)
■新潟日報・山陽新聞(3月20日)/書評(大石高典氏・東京外国語大学准教授)
■河北新報(3月27日)/書評(大石高典氏・東京外国語大学准教授)
■「週刊文春」(3月31日号)/著者インタビュー
■読売新聞(4月10日)/書評(小川さやか氏・文化人類学者、立命館大学教授)
■聖教新聞(5月24日)/書評掲載
■「週刊朝日」(6月3日号)/書評(足立倫行氏・ノンフィクション作家)
2023年
■「週刊朝日」(1/6-13合併号)/「2022年私のベスト3」(管啓次郎氏・詩人、比較文学者)