HOME > 書籍検索:意識 > 青と緑 ヴァージニア・ウルフ短篇集

〈ブックスならんですわる〉01 青と緑 ヴァージニア・ウルフ短篇集

青と緑 ヴァージニア・ウルフ短篇集
著者 ヴァージニア・ウルフ 著
西崎 憲 編・訳
価格 1,980円(税込)
発売日 2022年1月19日
判型 B6判
製本 並製
頁数 256頁
ISBN 978-4-7505-1692-9
Cコード C0097
電子書籍発売中

オンライン書店で購入

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

内容紹介

〈 じつに、ウルフ的、もっとも、実験的。〉

イマジズムの詩のような「青と緑」、姪のために書かれたファンタジー「乳母ラグトンのカーテン」、園を行き交う人たちの意識の流れを描いた「キュー植物園」、レズビアニズムを感じさせる「外から見たある女子学寮」など。

短篇は一つ一つが小さな絵のよう。
言葉によって、時間や意識や目の前に現れる事象を点描していく。
21世紀になってますます評価が高まるウルフ短篇小説の珠玉のコレクション。
――ウルフは自在に表現世界を遊んでいる。


ウルフの短篇小説が読者に伝えるものは緊密さや美や難解さだけではない。おそらくこれまでウルフになかったとされているものもここにはある。 たぶんユーモアが、そして浄福感が、そして生への力強い意志でさえもここにはあるかもしれない。(「解説 ヴァージニア・ウルフについて 」より)



【目次】

■ラピンとラピノヴァ……Lappin and Lapinova
■青と緑……Blue & Green
■堅固な対象……Solid Objects
■乳母ラグトンのカーテン……Nurse Lugton's Curtain
■サーチライト……The Searchlight
■外から見たある女子学寮……A Woman's College from Outside
■同情……Sympathy
■ボンド通りのダロウェイ夫人……Mrs Dalloway in Bond Street
■幸福……Happiness
■憑かれた家……A Haunted House
■弦楽四重奏団……The String Quartet
■月曜日あるいは火曜日……Monday or Tuesday
■キュー植物園……Kew Gardens
■池の魅力……The Fascination of the Pool
■徴……The Symbol
■壁の染み……The Mark on the Wall
■水辺……The Watering Place
■ミス・Vの不思議な一件……The Mysterious Case of Miss V.
■書かれなかった長篇小説……An Unwritten Novel
■スケッチ
 ・電話……The Telephone
 ・ホルボーン陸橋……Holborn Viaduct
 ・イングランドの発育期……English Youth

■解説 ヴァージニア・ウルフについて——西崎憲
■年表


--------------------------------------

シリーズ《ブックスならんですわる》

20世紀の初頭、繊細にしてオリジナルな小品をコツコツと書きためた作家たちがいます。前の時代に生まれた人たちですが、ふっと気づくと、私たちの隣に腰掛け、いっしょに前を見ています。
やさしくて気高い横顔を眺めていると、自分も先にいくことができる、そんな気がします。いつも傍に置いて、1篇1篇を味わってみてください。


▶︎『郊外のフェアリーテール キャサリン・マンスフィールド短篇集』(西崎憲 編・訳)
ヴァージニア・ウルフのよきライバルで、短篇の革新者。
マンスフィールドの比類なきコレクション。

___________________


《ウルフをもっと身近に感じるためのファンブック》
小澤みゆき編『かわいいウルフ』
モダニズム文学の旗手、フェミニスト、レズビアン……文学史の中で燦然と輝くウルフ。でも、その文章の味わいは「ミニマムでかわいい!」
片山亜紀、小川公代、西崎憲、水原涼、イ・ミンギョンら、多くの方をお招きして開催する、ウルフを囲んだ盛大なティーパーティー!
 
【書評・メディア情報】
■週刊新潮(2月24日号)/紹介(「ベストセラー街道をゆく!」倉本さおり氏・書評家、ライター)
■ダ・ヴィンチ(4月号)/紹介
■世界(4月号)/紹介
■サンデー毎日(4月10日増大号)/紹介(岡崎武志氏)
■西日本新聞(4月16日)/書評(河野聡子氏・詩人)

著者紹介

ヴァージニア・ウルフ
1882年―1941年、イキリスのロンドンに生まれる。父レズリーは高名な批評家で、子ども時代から文化的な環境のもとで育つ。兄や兄の友人たちを含む「ブルームズベリー・グループ」と呼ばれる文化集団の一員として青春を過ごし、グループのひとり、レナード・ウルフと結婚。30代なかばで作家デビューし、レナードと出版社「ホガース・プレス」を立ち上げ、「意識の流れ」の手法を使った作品を次々と発表していく。代表作に『ダロウェイ夫人』『灯台へ』『波』など、短篇集に『月曜日か火曜日』『憑かれた家』、評論に『自分ひとりの部屋』などがある。

西崎 憲(にしざき・けん)
1955年生まれ。翻訳家、作家。著書に『世界の果ての庭』『蕃東国年代記』『ヘディングはおもに頭で』『未知の鳥類がやってくるまで』『全ロック史』ほか。訳書に『郵便局と蛇』コッパード、『第二の銃声』バークリー、『ヘミングウェイ短篇集』など多数。電子書籍レーベル「惑星と口笛ブックス」主宰。

PAGE TOP