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〈ブックスならんですわる〉02 郊外のフェアリーテール キャサリン・マンスフィールド短篇集

郊外のフェアリーテール キャサリン・マンスフィールド短篇集
著者 キャサリン・マンスフィールド 著
西崎 憲 編・訳
価格 2,090円(税込)
発売日 2022年3月23日
判型 B6判
製本 並製
頁数 328頁
ISBN 978-4-7505-1735-3
Cコード C0097
電子書籍発売中

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内容紹介

 
薔薇、お茶、リボン、焼き菓子……。
完璧な幸福の中にひそむ死、誘拐、心変わりや別離。
――外から来た少女は、世界の裂け目を覗き込む。



ニュージーランドに生まれたマンスフィールドは、ヨーロッパに暮らす人々の優雅な幸福を活写する。同時に日常の翳に見え隠れする、死、階級差、裏切り、別離なども、彼女の眼は射抜いていく。
小さなお菓子のような短篇には、毒や皮肉も混ざっていて、人間社会の普遍を描く。

ヴァージニア・ウルフのよきライバルで、短篇の革新者。
マンスフィールドの比類なきコレクション。


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【目次】

■風が吹く……The Wind Blows
■ガーデンパーティー……The Garden Party
■少女……The Young Girl
■幸福……Bliss
■見知らぬ人……The Stranger
■パール・ボタンはどんなふうにさらわれたか……How Pearl Button Was Kidnapped
■ミス・ブリル……Miss Brill
■ある上流婦人のメイド……The Lady’s Maid
■父親と娘たち……Father and the Girls
■郊外のフェアリーテール……A Suburban Fairy Tale
■一杯のお茶……A Cup of Tea
■人形の家……The Doll’s House
■風味のピクルス……A Dill Pickle
■船の旅……The Voyage
■入江にて……At the Bay

■解説 キャサリン・マンスフィールドという事象――西崎憲

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シリーズ《ブックスならんですわる》

20世紀の初頭、繊細にしてオリジナルな小品をコツコツと書きためた作家たちがいます。前の時代に生まれた人たちですが、ふっと気づくと、私たちの隣に腰掛け、いっしょに前を見ています。
やさしくて気高い横顔を眺めていると、自分も先にいくことができる、そんな気がします。いつも傍に置いて、1篇1篇を味わってみてください。


▶︎『青と緑 ヴァージニア・ウルフ短篇集』(西崎憲 編・訳)
21世紀になってますます評価が高まるウルフ短篇小説の珠玉のコレクション。
同時代を生きたキャサリン・マンスフィールドとの読み比べがおすすめ。




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【書評・メディア情報】
■「クレヨンハウス通信」(5月号)/紹介
■図書新聞(7月2日号)/紹介
■「新潮」(7月号)/書評(町屋良平氏)
■学校図書館(8月1日)/紹介

著者紹介

キャサリン・マンスフィールド
1888——1923年、ニュージーランドに生まれる。裕福な家に生まれ、15歳のときにロンドンのクイーンズ・カレッジに留学。一度、ニュージーランドに戻るが、19歳でふたたび渡英。2番目の夫である文芸評論家J・M・マリと出会ったころから作品を発表しはじめ、短篇集 The Garden Party は高く評価された。
1910年に肺結核を発症するが34歳で亡くなるまで少なくない数の短篇を発表した。ヴァージニア・ウルフとはライヴァルのような関係であった。エリザベス・ボウエンなどの文学史上有数の作家から短篇小説の革新者であると見なされ、作品は現在も世界中で読まれている。

西崎 憲(にしざき・けん)
1955年生まれ。翻訳家、作家。著書に『世界の果ての庭』『蕃東国年代記』『ヘディングはおもに頭で』『未知の鳥類がやってくるまで』『全ロック史』ほか。訳書に『郵便局と蛇』コッパード、『第二の銃声』バークリー、『ヘミングウェイ短篇集』など多数。電子書籍レーベル「惑星と口笛ブックス」主宰。

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