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〈ブックスならんですわる〉03 あの人たちが本を焼いた日 ジーン・リース短篇集

あの人たちが本を焼いた日 ジーン・リース短篇集
著者 ジーン・リース 著
西崎 憲 編
安藤しを 他 訳
価格 2,090円(税込)
発売日 2022年6月29日
判型 B6判
製本 並製
頁数 304頁
ISBN 978-4-7505-1746-9
Cコード C0097
電子書籍発売中

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内容紹介

――わたしはどこにも属していないし、属すためのやりかたを買うお金もない。


カリブ海生まれのジーン・リースは、ヨーロッパでは居場所を見出せない、疎外された人であった。しかも女性である。

自身の波乱に富んだ人生を下敷きにした、モデル、老女、放浪者などの主人公たちは、困窮、飲酒、刑務所暮らし、戦争と数々の困難を生きる。


だが彼女らはけっして下を向かない。
慣習と怠惰と固定観念をあざ笑うように、したたかに生きる。


《いま新たな光を浴びる、反逆者リースの本邦初、珠玉の作品集》


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【目次】

■あの人たちが本を焼いた日……The Day They Burned the Books
■あいつらにはジャズって呼ばせておけ……Let Them Call It Jazz
■心霊信奉者……A Spiritualist
■マヌカン……Mannequin
■フランスの刑務所にて……From a French Prison
■母であることを学ぶ……Learning to Be a Mother
■シディ……The Sidi
■飢え……Hunger
■金色荘にて……At the Villa d'Or
■ロータス……The Lotus
■ではまた九月に、ペトロネラ……Till September Petronella
■よそ者を探る……I Spy a Stranger
■堅固な家……A Soild House
■機械の外側で……Outside the Machine

■「ジーン・リース」へのピクニック……西崎憲


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シリーズ《ブックスならんですわる》

20世紀の初頭、繊細にしてオリジナルな小品をコツコツと書きためた作家たちがいます。前の時代に生まれた人たちですが、ふっと気づくと、私たちの隣に腰掛け、いっしょに前を見ています。
やさしくて気高い横顔を眺めていると、自分も先にいくことができる、そんな気がします。いつも傍に置いて、1篇1篇を味わってみてください。


▶︎『青と緑 ヴァージニア・ウルフ短篇集』(西崎憲 編・訳)
21世紀になってますます評価が高まるウルフ短篇小説の珠玉のコレクション。
同時代を生きたキャサリン・マンスフィールドとの読み比べがおすすめ。


▶︎『郊外のフェアリーテール キャサリン・マンスフィールド短篇集』(西崎憲 編・訳)
ヴァージニア・ウルフのよきライバルで、短篇の革新者。
マンスフィールドの比類なきコレクション。


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著者紹介

ジーン・リース(Jean Rhys)
1890-1979年、カリブ海に浮かぶイギリス領ドミニカ島に生まれる。16歳のときにロンドンのバース女子校に入学するが、1年あまりで退学。演劇を志し、アカデミー・オブ・ドラマティック・アートに進むが、中途で挫折。シャンソン歌手でフランスのスパイとされるジャン・ロングレが最初の夫で、結婚は計三度。
1927年のデビュー作『セーヌ左岸およびその他の短篇』の刊行はモダニズムの立役者の一人フォード・マドックス・フォードの尽力によるものだった。『カルテット』など長篇の評価は高かったが、次第に忘れられた作家となる。40年代後半に『真夜中よ、おはよう』がラジオドラマ化されて、それを期に復活。60代で代表作『サルガッソーの広い海』を発表し、作家としての評価を決定的なものにする。
終生波乱と困窮と飲酒に彩られた人生を送った。現代文学の基礎を作った作家の一人である。


【編者】西崎 憲(にしざき・けん)

【訳者】
・安藤 しを(あんどう・しを)
・磯田 沙円子(いそだ・さえこ)
・樫尾 千穂(かしお・ちほ)
・加藤 靖(かとう・やすし)
・小平 慧(こひら・さとし)
・笹原 桃子(ささはら ももこ)
・沢山 英理子(さわやま・えりこ)
・獅子 麻衣子(しし・まいこ)

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