著者 |
【著】リルケ
【訳】片山 敏彦
【解説】若松 英輔 |
価格 |
2,750円(税込)
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発売日 |
2025年3月22日 |
判型 |
四六判変型 |
製本 |
上製 |
頁数 |
360頁
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ISBN |
978-4-7505-1869-5 |
Cコード |
C0098 |
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内容紹介
◉あなたのお護りとなる詩がきっとある。──近代詩の巨人リルケの不朽の名作たちを、伝説の名訳で。
◉リルケの全作品から詩人・文学者片山敏彦が選んで編んだベストセレクションに、共感に満ちた若松英輔の長編解説を付し、美麗な装丁で復刊。
◉本体表紙は3つの柄があります。どの柄が届くかはお楽しみに。(購入時に柄を指定することはできません)
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日常の中で飢えている 貧しい言葉たちを
目立たない言葉たちを ほんとうに私は愛する。
私の祝祭の中からいろいろな光彩を取り出して、私は彼らに贈ろう。
そうすると彼らは微笑して おもむろに晴れやかになる。
────「日常の中で飢えている言葉」より
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「時の無いひろい第二の生活」、時刻とは異なるもう一つの「時」に司られた世界、そこを生きることができるのは詩人だけではない。
詩人の言葉を読む者にも道は照らし出されているのである。
────若松英輔(解説より)
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著者紹介
リルケ(Rainer Maria Rilke)
1875年12月4日、プラハに生まれる。オーストリアの陸軍士官学校を中退、プラハ、ミュンヘン、ベルリンと転居を重ねる。この間詩のみならず小説や戯曲を発表する。1899年と1900年、ロシアへ旅行、詩作へつながる感動を受ける。1901年、女流彫刻家ヴェストフと結婚。1902年、単身パリに立つ。芸術家の精神をロダンから学び、『新詩集』(1907)へと結実、1910年、パリ生活の孤独な悲しみと憂鬱を小説『マルテの手記』に書く。第一次大戦後、1921年、スイスに移り、詩集『ドゥイノの悲歌』『オルフォイスへのソネット』を完成させる、1926年12月29日、白血病の悪化により死去。
片山 敏彦(かたやま・としひこ)
1898年高知県生まれ。1961年東京都で死去。詩人、評論、翻訳など多彩な業績をのこす。著書『片山敏彦著作集』全10巻(みすず書房1971-72)。訳書に『ロマン・ロラン全集』(みすず書房、1947-66、1979-85)所収の『ジャン・クリストフ』『内面の旅路』ほか。ゲーテ『タウリス島のイフィゲーニエ』(岩波書店、1951)、A.モロワ『文学研究』(新湖社、1951)、リルケ『果樹アルナ園』(人文書院、1952)、H.リード『クレエ』(みすず書房、1954)、カロッサ『老手品師』(養徳社、1957)。訳編『世界詩集』(アポロン社、1960)ほか。
若松 英輔(わかまつ・えいすけ)
1968年新潟県生まれ。批評家、随筆家。慶應義塾大学文学部仏文科卒業。2007年「越知保夫とその時代 求道の文学」にて第14回三田文学新人賞評論部門当選、2016年『叡知の詩学 小林秀雄と井筒俊彦』(慶應義塾大学出版会)にて第2回西脇順三郎学術賞受賞、2018年『詩集 見えない涙』(亜紀書房)にて第33回詩歌文学館賞詩部門受賞、『小林秀雄 美しい花』(文藝春秋)にて第16回角川財団学芸賞、2019年に第16回蓮如賞受賞。
近著に、『詩集 見えないものを探すためにぼくらは生まれた』(亜紀書房)、『霧の彼方 須賀敦子』(集英社)、『光であることば』(小学館)、『藍色の福音』(講談社)、『読み終わらない本』(KADOKAWA)など。